スプルース、トウヒ
スプルース、トウヒマツ科 米大陸産Picea sitchensis (1) P.engelmannii (2) ロシア産P. jezoensishttps://www.71361.net/d/file/2022/08-01/373b858c303d83d56d83b9832737e12f.jpg日本の市場に輸入されているスプルースの代表的なものは上記に示したようなものです。米大陸産のものは、アラスカ州南部からカリフォルニア州北西部に分布するシトカスプルース、ベイトウヒ(1)、ロッキー山系をカナダから米国のアリゾナ州、ニューメキシコ州に分布するエンゲルマンスプルース(2)などが主なものです。ロシア産は、北海道にも分布し、サハリン、沿海州、アムール河流域などに分布するエゾマツあるいはエリ-アンスカヤ(3)などが代表です。日本市場に入ってから、何れもがスプルースという名で呼ばれています。大雑把にいうと、両者を輸入する地域が違っており、北海道、東北地方から北陸地方へかけての裏日本ではロシア材が多く、反対側の表日本では、むしろ北米材が多いといえます。材質的には、日本のエゾマツとほぼ同じと考えてよいのですが、むしろ成長の仕方によって違いが出ます。木材心材にはほとんど白色に近いものが多く、ときにはやや黄色を帯びていますが、シトカスプルースあるいはエゾマツのように、やや桃色を帯び、時間の経過とともにかなり濃色になるものもあります。年輪はややはっきりする程度で、肌目は精になっています。気乾比重は0.46(シトカスプルース)、0.47(エゾマツ)、0.41(エンゲルマンスプルース)などで、やや軽軟です。耐久性は低いです。用途飛行機用材として有名(1)、楽器、建築、建具、箱、家具、パルプ材など、高い耐朽性が必要でない用途に用いられます。木材特性表出典:「世界の有用木材300種」農林省林業試験場木材編公益社団法人 日本木材加工技術協会 1975
ベイトウヒ(P.sitchensis) の特性表
気乾比重平均収縮率(%)強さ(MPa)曲げヤング係数
(GPa)
柾目方向板目方向曲げ圧縮せん断
0.460.10~0.130.21~0.2658.9~82.430.5~43.16.5~9.37.5~10.3
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